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臨床検査科

臨床検査科の理念

法人理念「心の医療をもって地域住民に貢献する」を重んじ、臨床検査科ではデータをもって医療に貢献する側面から「正確であること」「迅速であること」「安全であること」をモットーとしています。

  • 「正確」
    全国規模のサーベイランスでは高得点を取得、データの正確さ、再現性の保証となっています。生理検査では技術の基準となる各認定資格を取得しています。
  • 「迅速」
    技師と看護師で採血しています。隣接した検査室で速やかに検査を行い、外来患者様を極力待たせない努力を重ねています。生理検査ではすべての臨時検査依頼に対応し緊急患者の迅速な診断に貢献しています。
  • 「安全」
    患者間違いのないように、認証システムやフルネームと生年月日での確認を採用し、検体の取り間違いをなくすため、バーコード認証やダブルチェックを行っています。感染対策ではフェイスシールド、マスク、手袋の着用、特に手指衛生の徹底を心がけています。

 

スタッフ紹介

検査科は検査担当医である循環器部長の元、臨床検査技師14名(うちパート2名)採血室看護師(2名)検査助手(1名)で構成されています。

資格取得

臨床検査技師は以下の資格を取得し技術向上に努めています

  • 超音波検査士
    (循環器領域4名、消化器領域5名、体表臓器領域1名、健診領域3名、泌尿器領域1名)
  • 二級甲類臨床病理技術士
    (循環生理学1名)
  • 緊急臨床検査士 1名
  • 心電図検定
    (2級1名)

 

業務の紹介

臨床検査は患者様から採取した検体(血液や尿など)を検査する検体検査と医療機器を使って患者様の体を直接検査する生理機能検査に分類されます。

採血業務

採血室は臨床検査技師と看護師、検査助手で対応しています。検査依頼内容に応じた専用の採血試験管を、バーコードラベル付きで発行するBCロボを採用し、検体の取り違いを限りなくゼロにしています。
また極力痛みのない採血を目指して努力を重ねています。感染対策として1患者様ごとに手袋の交換、手指消毒を行い、針刺し事故防止のため安全器具を採用しています。
採血実施後おおむね30~60分で報告完了します。

 

検体検査

血液検査

血液中には臓器由来のさまざまな成分が存在しています。その成分を測定することで間接的に臓器の機能や状態、治療の効果を推測することが出来ます。

  • 生化学検査
    酵素、蛋白、脂質、電解質を測定し、肝機能や腎機能、脂質の代謝など体調の変化や臓器の異常を判断します。
  • 血糖検査
    糖尿病診断や治療効果判定のために、血糖およびHbA1cを測定します。HbA1cは過去1~2ヵ月の血糖値を反映します。
  • 血液検査
    血球成分(白血球、赤血球、血小板)の数や形態を検査します。貧血の種類や白血病をはじめとするさまざまな病気を見つけることが出来ます。
  • 凝固検査
    出血傾向の有無を調べます。

 

尿検査

尿中の糖や蛋白、潜血などを測定する検査や顕微鏡で観察する尿沈渣検査があります。腎臓や泌尿器系臓器の状態を推測することが出来ます。

 

感染症検査

B型肝炎、C型肝炎、梅毒、エイズの罹患の有無を調べます。

 

腫瘍マーカー

癌の診断補助や診断後の経過及び治療効果をみます。

 

甲状腺検査

甲状腺ホルモンの増減を調べます。

 

COVID19検査

PCR、抗原定量、POCT(簡易キットによる迅速検査)の3つの検査があります。コロナウイルス感染の有無を調べます。
PCR検査はウィルスの遺伝子を増幅させて検出する検査法です。ウィルスが少量でも検出が可能で検査時間は1時間程度です。

 

簡易迅速検査(POCT)

インフルエンザ、マイコプラズマ、肺炎球菌、レジオネラ、ノロウィルス等の感染の有無を調べます。

 

輸血検査

輸血の必要な方に、交差適合試験を行い適合性をみます。検査間違いは許されず、最大限の確認システムが構築されています。手術の際、あらかじめ自分の血液を採取しておく自己血の管理もしています。

 

外注検査

特殊検査、細菌検査、病理検査等は、外部へ委託しています。

 

生理検査

生理検査とは患者様の体に直接触れて情報を得る検査です。

超音波検査

超音波検査(エコー)とは、体に無害の超音波をあてて、跳ね返ってくるものをリアルタイムに動画像にしたものです。超音波検査士の資格を有する技師が主に検査をおこなっています。また、医師とカンファレンスを行い、より精度の高い画像の描出と報告書の作成に努めています。

  • 心臓エコー
    心臓の精密検査として最もポピュラーなものです。心筋梗塞、心筋症、弁膜症の精密検査として重要な検査です。
  • 血管エコー
    頸動脈エコー:加齢によって起こる動脈硬化の有無や進行の程度を調べます。脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高いかどうかも分かる検査です。
    下肢動脈エコー:閉塞性動脈硬化症等の下肢動脈の狭窄を調べます。
    下肢静脈エコー:エコノミークラス症候群を疑い、静脈内の血栓を探す検査です。また外科手術前のスクリーニングとしても行われます。
  • 腹部エコー
    腹部の臓器をみる基本的な検査です。人間ドックでも数多く行われています。
    上腹部:人間ドックでは主に肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓、大動脈が対象です。
    下腹部:(泌尿器科領域、婦人科領域)
    一般には上記に加えて膀胱、前立腺、子宮なども観察します。
  • 体表エコー
    体表の浅い位置にある臓器を詳細に見る検査です。
    乳腺エコー:乳癌をみつけるための検査です。当院では、マンモグラフィーとエコーの
    両方の検査が出来ます。
    甲状腺エコー:バセドウ病、橋本病などでホルモン検査と併用して行なわれます。
    その他:皮下の腫瘤、リンパ節の検査、睾丸の検査など多種あります。

 

循環器系検査

心臓、大血管、肺などが対象となります。

  • 12誘導心電図
    心臓の電気信号を測定する検査です。不整脈や心疾患の診断に用いられます。
  • エルゴメータ負荷心電図
    安静時の心電図は正常でも、自転車をこぐ運動で心臓に負荷をかけると心電図に変化が起こることがあります。陽性であれば狭心症を疑います。
  • ホルター心電図
    小型の検査装置を24時間携帯することで、短時間の心電図では分からない不整脈や狭心症を見つけることが出来ます。
  • 血圧脈波検査
    動脈の硬さや下肢動脈の閉塞や狭窄を調べる検査です。

 

神経系検査

脳、脊髄、末梢神経などの機能を見る検査です。
CTやMRI等の画像診断に対して機能検査となります。

  • 脳波検査
    脳からの微弱な電気信号を記録します。てんかんの診断、経過観察に必須です。
  • 神経伝導検査
    手根管症候群には必須の検査です。手足のしびれに対して行います。糖尿病性神経障害に対してもスクリーニングとして行います。

 

その他
  • 呼吸機能検査
    肺活量と呼ばれることが多いです。呼吸状態を見る基本的な検査です。
    呼吸器疾患の診断や手術前検査等として行われます。
  • 眼底
    眼球の内側の網膜や視神経・血管などの状態を観察する検査です。糖尿病性網膜症、緑内障、加齢黄斑変性症などを早期に発見することが出来ます。
  • 視力・聴力
    近視の程度や難聴かどうかを調べます。
  • 色覚
    色の区別がつくかどうかを調べます。

 

委員会

臨床検査技師は院内の多くの委員会に参加しています。
すべてが他職種で構成されチームとして病院機能の向上に努めています。

  • 医療安全
    すべてのヒヤリ・ハット事例を収集して医療事故へつながらないように、定期的にカンファレンスを実施しています。
  • 感染対策
    院内感染対策チームです。AST・ICT委員として感染対策に努めています。ASTでは、抗菌薬が適正に使用される様に定期的にカンファレンスを行います。
  • NST
    入院患者様を栄養学の観点からサポートするチームです。
  • 患者サービス
    患者様、ドック利用者様の立場に立ったサービス向上に努めています。また、定期的に患者様に向けた情報発信をしています。
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